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平成の司法改革は、かなり「弁護士憎し」の感情に基づいているから、その結果として生じた弊害に対処する費用も「弁護士が出せ」/小倉秀夫弁護士

増えすぎ?弁護士ジリ貧 2割が所得70万円以下(神戸新聞NEXT) – Y!ニュース

かつては「長者番付」の常連だった弁護士。ところが司法制度改革でその数が倍に急増するなどし、競争が激化している。経費などを差し引いた所得が1千万円以上だった弁護士は5年前から15%も減少。一方、70万円以下の弁護士が全体の約20%いることが国税庁の統計で分かった。(前川茂之)

 2012年の国税庁統計によると、所得が70万円以下だった弁護士は、申告した2万8116人のうち5508人。割合は08年の11%から約8ポイント増加した。

 所得が1億円を超える弁護士もいるが、全体的に見れば、1千万円を超える高収入者の割合は年々減る傾向にあり、08年の47%から32%まで減少。一方で、200万~600万円の層は23%と増加傾向にある。

 「収入減」の要因として日弁連が挙げるのが、司法制度改革による法曹人口の急増と、顧問料収入の減少だ。

 政府は02年、千人程度だった司法試験の年間合格者を10年ごろまでに3千人に増やす計画を閣議決定。「国民の多様な法的ニーズに応える」目的だったが、過払い金返還訴訟を除くと訴訟件数は全国的に減少しており、弁護士は「供給過多」の状況に陥っている。

 日弁連によると、今年4月の会員数は3万3682人。00年の1万7130人と比べると、倍近くに増えた。飽和状態は兵庫県弁護士会でも同じで、今年の会員数は763人と00年から倍以上に膨らんでいる。

 さらに、景気の影響で顧問料をカットする企業が増えたことも追い打ちを掛ける。日弁連によると、00年調査では顧問先がある弁護士は80・6%だったが、10年調査では63・5%に減少。有料法律相談の件数も半減した。

 こうした事態を受け、政府は今年6月、司法試験の「年間合格者3千人」計画を撤回することを決定。県弁護士会でも合格者を「千人程度」に抑制すべきと決議するとともに「法曹養成制度検討プロジェクトチーム」を結成し、制度設計の議論を重ねている。

引用:増えすぎ?弁護士ジリ貧 2割が所得70万円以下 (神戸新聞NEXT) – Yahoo!ニュース

司法改革論議のときに学者先生が何をおっしゃっていたのかはすっかり忘れ去られている気が。/小倉秀夫弁護士

まあ、弁護士会から見れば、司法改革で大量の新人を押しつけられたので、「お前ら責任取れよ」と言いたくなるのはわかる。/小倉秀夫弁護士

これまで司法改革って、弁護士の自己犠牲を前提としてきたわけだけど、それが行き着くところまで行けば、弁護士の家族についても自己犠牲が求められることになるよね。/小倉秀夫弁護士

「貧しい人たちを弁護士たちは見捨てるのか?北海道の過疎地を見捨てるのか?弁護士が餓死したって誰も困らないのだから、お前ら弁護士は採算を度外視しろ。娘さえ売春させなければいいんだ。わかったな」/小倉秀夫弁護士

平成の司法改革の際に、記者の方々の脳裏には、親しい弁護士の姿は浮かばなかったのか。/小倉秀夫弁護士


山のように現れ続けるという前提で、司法改革を煽ったのが、日本のマスコミということですね。/小倉秀夫弁護士


新聞社の皆様は、司法改革について社説が掲載されるたびごとに、弁護士たちをいらだたせて/小倉秀夫弁護士


送信者 社会・世相・時代の参考情報/小倉秀夫弁護士

「司法改革とメディアの責任」。4月11日付け朝日新聞朝刊「社説余滴」の、この見出しを見て/元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記

「司法改革とメディアの責任」。4月11日付け朝日新聞朝刊「社説余滴」の、この見出しを見て、司法改革関連の論評では弁護士の間からは批判の的になってきた渡辺雅昭氏(元・司法社説担当、現・同紙さいたま総局長)も、司法試験合格3000人方針撤回の現実を前に、何かをお感じになられたのかと思いましたが、残念ながら、そういうことではなかったようです。

 警察や検察に真相解明を求め、犯行に至る動機やいきさつがはっきりしなかったならば「闇が残った」といい、自白の強要など捜査の行きすぎを批判しつつ、無罪判決が出れば当局に猛省を促し、有罪率99%の刑事裁判を「異常」として、誤判は「あってはならない」という――。こういうマスコミの指摘について、渡辺氏は「局面、局面ではもっとも」でも、「社会は、捜査や裁判に何を求めているか、求めるべきなのか」を考え込んでしまったというのです。

 一瞬、この人は一体何を言っているのだろう、と奇妙な気持ちに陥りました。要は、裁判の場は、国民の「納得」を求めることを目的とする場ではない、ということではないですか。国民の「納得」になにやら引きずられ、そのことをきっちり伝えてこなかったことで、混乱しているように見えるのです。彼は、こんな不思議なことも言っています。

引用:元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記 本当の「メディアの責任」