「不法行為」カテゴリーアーカイブ

東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」- 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」/落合洋司弁護士

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“Title : 東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」/落合洋司弁護士
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“Tags : 落合洋司弁護士(東京弁護士会),@yjochi,弁護士ブログ,生存権,人格権,プライバシー,不法行為
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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140115/trl14011520500008-n1.htm

男性側は「氏名を入力すると、無関係の犯罪行為を連想させる単語が表示される」と提訴。一審判決は「男性の名誉毀損やプライバシー侵害に当たる違法な投稿記事を閲覧しやすい状況を作り出している」として、差し止めを命じた。

鈴木裁判長は、表示が男性の人格権を侵害することは認めたが「削除は権利侵害の防止を超えて、他の利用者の利益を制約する」と指摘。「表示それ自体が名誉を傷つけたり、プライバシーを侵害したりするとはいえず、不法行為も成立しない」とした。

この問題は、どういう切り口で考えるかが難しい面がありますが、人格権を侵害する、と認めながら「削除は権利侵害の防止を超えて、他の利用者の利益を制約する」とする、その思考過程がわかりにくい印象を受けます。具体的な人格権侵害が現に存在している以上、そのような「余計な」表示は削除するのが原則であって、例外は、かなり高度の存続すべき必要性が存在するような場合に限定されないと、人の人らしい生存に不可欠な生存権がないがしろにされてしまいかねません。ここは、さらに議論が深められる必要性を感じます。

表示それ自体が人格権侵害、と捉えるのは、表示内容にもよりますが、困難で、表示が一種の「道案内」のように、人格権侵害をアシスト(幇助)する、そこをどのように考えるかがポイントだろうと思います。

引用:2014-01-16 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」- MSN産経ニュース

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“Title : 東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」 – MSN産経ニュース
“Cats : 社会・世相・時代の参考情報
“Tags : 時事・ニュース,名誉毀損,プライバシー,不法行為
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2014.1.15 20:47

 インターネット検索で単語を入力すると、別の語句を予測し、並べて表示する米グーグルの「サジェスト機能」で名誉を傷つけられたとして、日本人の男性が表示差し止めなどを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は15日、表示を禁じた一審東京地裁判決を取り消し、男性側逆転敗訴を言い渡した。男性側は上告意向。

 鈴木健太裁判長は「表示による男性の不利益が、表示を削除することでグーグルや他の利用者が受ける不利益を上回るとはいえない」と述べた。

 男性側は「氏名を入力すると、無関係の犯罪行為を連想させる単語が表示される」と提訴。一審判決は「男性の名誉毀損やプライバシー侵害に当たる違法な投稿記事を閲覧しやすい状況を作り出している」として、差し止めを命じた。

 鈴木裁判長は、表示が男性の人格権を侵害することは認めたが「削除は権利侵害の防止を超えて、他の利用者の利益を制約する」と指摘。「表示それ自体が名誉を傷つけたり、プライバシーを侵害したりするとはいえず、不法行為も成立しない」とした。

引用:東京高裁、「グーグル検索予測」差し止めず逆転判決 「他の利用者に不利益」 – MSN産経ニュース