「警察不信」タグアーカイブ

正直ベースで何事にも臨み、隠したりごまかしたりしない、というカルチャーを根付かせないと、今後もこういった不祥事が頻発し、それでなくても国民に見放されつつある警察組織がますます見放され落ちて逝く/落合洋司弁護士

刑事収容施設法では、214条で、「留置担当官は、被留置者が次の各号のいずれかに該当する場合には、留置業務管理者の命令により、その者を保護室に収容することができる。」として、「留置業務管理者の命令により」とされていますが、刑事施設に関する同法79条2項の「刑事施設の長の命令を待ついとまがないときは、刑務官は、その命令を待たないで、その被収容者を保護室に収容することができる。この場合には、速やかに、その旨を刑事施設の長に報告しなければならない。」が、刑務官を留置担当官、刑事施設の長を留置業務管理者に読み替えて準用されているので、記事にあるように、留置担当官の判断で可能であったわけで(とはいえ、なぜ、巡査部長の指揮、という話にでっちあげたのかがよくわからないのですが)、とんちんかんな警部補が、「このままでは全員が処分される」などと、馬鹿げたことを言い出したことが発端になってしまいました。

その後、嘘が嘘を呼ぶ、嘘の「わらしべ長者」(貧者?)のようになっていますが、過去のこういった警察不祥事を見ていても、一旦、ささいなことでも嘘をついてしまうと、それを糊塗するため、整合させるために、嘘を重ね、書類を偽造し、関与者が雪だるま式に増えて行く、というパターンが多いですね。上記の件でも、結局、偽証という重い罪まで犯してしまっていて、救いがたいな、と感じるとともに、こういう不祥事が起きてしまう警察組織の構造的な問題、何度も繰り返し指摘されてもなかなか是正、改善できない深刻さといったことを感じます。

やはり、正直ベースで何事にも臨み、隠したりごまかしたりしない、というカルチャーを根付かせないと、今後もこういった不祥事が頻発し、それでなくても国民に見放されつつある警察組織がますます見放され落ちて逝く、ということになってしまうでしょう。

引用:2013-06-10 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

「拳銃や覚醒剤は僕には遠い存在ですけど、警察官が平気でウソをつくこと、それについては恐ろしくなりました」/元東京高裁の判事・木谷明が怒りの告発

「拳銃や覚醒剤は僕には遠い存在ですけど、警察官が平気でウソをつくこと、それについては恐ろしくなりました」

 と率直な感想を述べていました。

引用:PCなりすましネコ男事件連続追及第11弾 元東京高裁の判事・木谷明が怒りの告発 裁判所が検察・警察のいいなりでどうすんの!  | 経済の死角 | 現代ビジネス [講談社]

マスコミ不信も警察不信も似たようなところがあるようですね。<元検弁護士の つぶやき>



No.2 モトケン さん | 2006年5月17日 22:56

 マスコミ不信も警察不信も似たようなところがあるようですね。

引用:日本のマスコミっていうのはそんなに弱いのか?! – 元検弁護士のつぶやき

送信者 元検弁護士のつぶやき

警察官が信頼されてないのかも知れないな、という危惧です。<元検弁護士のつぶやき>

振り込め詐欺撲滅月間のようですが

「振り込め」撲滅月間なのに…警官の目前で被害16件(2008年10月17日14時53分 読売新聞)

 「振り込め詐欺撲滅月間」の今月、東京都内のATM(現金自動預け払い機)に6000人もの警察官を配置している警視庁が、14日までの被害状況を調べたところ、計94件の被害のうち16件は、警戒中の警察官の目の前で被害者が現金を振り込んでいたことがわかった。

 16件の被害総額は1700万円に上り、最高額は298万円だった。被害者の大半は高齢者で、事態を重視した同庁は、警戒中の警察官に、ATMを訪れるすべての高齢者に声をかけるよう指示した。

 声をかけられる多くの人にとってはうっとおしいかも知れませんが、1件でも被害が減れば警察官としても声のかけがいがあると思います。

 しかし

警察官に注意されながら、「家庭のことだから関係ない」と振り切って130万円を振り込んだ59歳の女性や、行員が声をかけたものの、「大丈夫です」と答えて50万円を振り込んだ73歳の女性もいた。

 こういう人たちもいます。

 まあ、だまされちゃっているわけでして、信じ切っている人には何を言っても無駄ということなのかも知れませんが、後で後悔倍増しているでしょうね。

 詐欺事件を捜査した経験で言いますと、被害者の人というのはほんとに簡単に信じちゃってます。
 後から思い出すと、不自然な点やおかしな点がごろごろあるんですが、被害に遭っている当時はそんなことにまったく気がつきません。
 被害者から被害当時のことを聞いていくと、「えっ、なんでそこんところを信じちゃうの?」という話がいっぱいでてきます。
 取調室でそのことを被害者に指摘すると、「ほんとにそうですよね。今から思えばおかしいことはよくわかります。でもそのときは信じたんです。」という話がよく返ってきます。

 取り調べる側(つまり検事当時の私)は、もともといろんな証拠を見てますし、詐欺事件であることが分かった上で被害者の話を聞いてますから、おかしなところがはっきり見えるのは当たり前です。
 ですから、騙された被害者を非難するつもりは毛頭ありません。
 騙されたほうが悪いんだ、などと言ったら起訴できる詐欺事件などなくなってしまいます。
 騙したほうが悪いに決まってます。

 しかし、もうちょっと気をつければ被害にあわなかったのになあ、という事件はたくさんありました。
 騙されやすいタイプに二つあるように思います。
 一つは、ほんとに人のいいタイプでこれまで他人に騙されたことなど一度もない人です。
 疑うということを知りませんから、簡単に騙されます。
 でも、誰かが言ってあげれば騙されたことに気がつきやすい点もあります。
 しかし、二度三度と騙される場合もあります。
 原野商法の被害にあった人が、被害金を取り戻してやると騙されてさらに被害を拡大するような場合です。

 もう一つのタイプは、自分は騙されたりしないと思っているタイプです。
 何度か実際に騙された経験のある人はそれなりに人を見る目ができてきますが(検事なんかもその類^^;)、騙されたことがないのに何故か自分は騙されないと思っている人がいます。
 そう言う人は、横からあなた騙されてませんかと言われても、聞く耳を持たない場合が多いかも知れません。

 もう一つ気になるのは、警察官が信頼されてないのかも知れないな、という危惧です。
 声をかけた個々の警察官が信頼されていないという意味ではなく、全体としての警察官というものが信頼されていないという意味です。
 正確には、警察官を信頼していない人がいると言うべきかも知れませんが、警察官側としては、さらに市民の信頼を得るべく努力をお願いしたいと思います。

 このブログを読んでおられる方のほとんどは、振り込め詐欺のことをご存知だと思いますが、高齢のご家族の中には知らない人もまだまだ多いと思います。
 一度話題にされてはいかがでしょうか。
モトケン (2008年10月17日 18:10) | コメント(10) このエントリーを含むはてなブックマーク  (Top)

引用:振り込め詐欺撲滅月間のようですが – 元検弁護士のつぶやき