取調べ可視化ははっきり言って「記録の取り扱い」の問題をクリアすれば、後のハードルは予算くらいのもの。
— 感熱紙(NT-D)さん (@thermalpaper00) 2013年3月25日
送信者 感熱紙 |
取調べ可視化ははっきり言って「記録の取り扱い」の問題をクリアすれば、後のハードルは予算くらいのもの。
— 感熱紙(NT-D)さん (@thermalpaper00) 2013年3月25日
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取調べの可視化取調べの可視化の議論が活発化しているように感じられます。
取調べの可視化というのは、具体的には、取調べ状況を録音や録画などの方法により客観的に記録し、それを弁護士や裁判官に開示することだと理解しています。
議論の活発化の背景には裁判員制度があると考えられます。
裁判員制度の裁判においては、証拠をできるだけシンプルにすることが要請されており、自白調書の任意性や信用性という問題をできれば裁判員に判断させたくない(はっきり言って裁判員には荷が重い)からだと思います。しかし、取調べの全てを録画してそれを開示することには到底賛成できません。
その最大の理由は、被疑者及び第三者のプライバシー侵害の危険が大きすぎるからです。
取調べにおいては、被疑者の全人生、従って被疑者の人生に関わった全ての人の言動が話題に上り得るのです。では現状のままでいいかと言いますと、私も、法廷で自白調書の任意性について不毛な議論が延々と続けられる状況はなんとかしなければならないと思いますし、この問題がクリアできない限り裁判員制度も機能不全に陥るだろうと予測しています。
そこで私案ですが、現在、取調べにおいて弁護人の立会いは認められていませんが、調書の作成時においてだけ弁護人の立会いを認め、弁護人が連署した調書の任意性は原則として争うことができなくなることにしてしまうのです。
例によって思いつきの案ですが、いかがでしょうか。
取調べの可視化はそれ自体が重要なのではなく、自白調書の任意性の確保の問題だと思うのです。この問題を考えるにあたって確認しておきたいことが一つあります。
取調べの可視化が問題になるのは、
無実の被疑者に対して無理矢理自白をさせる捜査官が存在するという前提があるのですが、
真犯人の被疑者に対して否認を勧める弁護士も存在するということも考慮に入れるべきでしょう。
モトケン (2005年11月14日 12:37) | コメント(24) このエントリーを含むはてなブックマーク (Top)
送信者 元検弁護士のつぶやき |
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取調べ録画の範囲最高検、取調べ全過程の録音・録画は拒否 日弁連反発(asahi.com 2008年03月22日03時14分 ウェブ魚拓)
検証によると170件の録画で撮影を担当した検事のアンケートで、全過程を撮影すべきだという意見はゼロ。「容疑者の供述の矛盾を厳しく問えず、十分な追及ができなくなる」「雑談や笑いもある取り調べを公開し、被害者や遺族が目の当たりにしたら、捜査機関に極度の不信感、嫌悪感を抱くかもしれない」などの意見が多かった。
元検としましては、こういう意見が出るだろうなと理解できる意見ですが、
「容疑者の供述の矛盾を厳しく問えず、十分な追及ができなくなる」というのはあまり説得力がないと思います。
このような意見を述べた検事が何を考えているのか明確ではありませんが、厳しく問うシーンが裁判員から見ると任意性を疑われる恐れを心配したのでしょうか?
しかし、供述の矛盾は誰が見ても矛盾なのですから、そこを厳しく問うのは当然でしょう。
本音は別のところにありそうです。
取調べ技術の未熟さが露呈するのを恐れているように思われます。
「雑談や笑いもある取り調べを公開し、被害者や遺族が目の当たりにしたら、捜査機関に極度の不信感、嫌悪感を抱くかもしれない」のほうははるかに本音に近いですね。
「雑談や笑いもある取り調べ」というのは日常的にあります。
調書にならない本音もポロポロでます。
紹介された意見では、捜査機関に対する不信感などが生じることを恐れていますが、場合によっては被疑者がポロリと漏らした本音が思いっきり被疑者に不利に働く場合もあります。可視化に関する議論は、録画されたもの全てが少なくとも裁判関係者(被告人、弁護人、裁判官、裁判員)に公開されることが前提になっており、場合によっては傍聴人にも公開されることが想定されているようです。
しかし、以前も述べましたが、全面録画をするのであれば、公開対象場面と公開対象関係者を限定することが検討されるべきではないかと思います。録画は、被告人にとっても有利なことばかりではないのですから。
場合によっては、被告人以外の関係者に重大な不利益を及ぼす場合も考えられます。
モトケン (2008年3月22日 09:49) | コメント(33) このエントリーを含むはてなブックマーク (Top)
送信者 元検弁護士のつぶやき-2013 |
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