村越会長は、神田死刑囚が控訴を取り下げたことについて、弁護人が無効だと主張していたことや、再審請求の準備中であったことを指摘。「このような状況における死刑の執行は極めて遺憾」と非難した。

2007年の「闇サイト殺人事件」の主犯として死刑判決を受けた神田司死刑囚に対する刑が6月25日、執行された。上川陽子法務大臣の公表を受けて、日本弁護士連合会の村越進会長は同日、死刑執行に抗議する声明を発表した。

この事件では、携帯電話の闇サイトを通じて知り合った3人の男性が、名古屋市の路上で女性を連れ去り、現金を奪ったうえで殺害。神田死刑囚は、強盗殺人罪などで死刑が確定していた。

村越会長は、神田死刑囚が控訴を取り下げたことについて、弁護人が無効だと主張していたことや、再審請求の準備中であったことを指摘。「このような状況における死刑の執行は極めて遺憾」と非難した。

また、いったん死刑が確定したが、静岡地裁の再審開始決定を受け釈放された袴田巌さんの事件に触れ、「もし死刑の執行がなされていたならば、まさに取り返しのつかない事態となっていた」と問題点を指摘した。

声明の全文は以下の通り。

引用:「闇サイト殺人事件」死刑執行 「再審請求準備中で極めて遺憾」日弁連会長が抗議声明|弁護士ドットコムニュース