「裁判所」カテゴリーアーカイブ

審理を担当している裁判体の、検察に寄り添っているようにも見える姿勢にも注視しなければならないだろう/落合洋司弁護士

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19:58 保釈の片山被告「私はやっていない」…PC遠隔操作事件を含むブックマーク 保釈の片山被告「私はやっていない」…PC遠隔操作事件のブックマークコメントAdd Star

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140305-00000211-sph-soci

保釈された片山被告は、都内で会見。黒いスーツに白いシャツ姿で「今日で逮捕から389日。緊張の連続で疲れ果てました。私はやっていない。私も遠隔操作されていた」と改めて無実を訴えた。別にいると主張する真犯人に対しては、「自首が無理でも『片山さんは真犯人ではないですよ』と(声明で)言ってくれることを1%ぐらい期待している」と話した。

私は、今は弁護士ですが、かつては検事もやっていて、事件を、弁護士の目で見たり、時には検事の目で見たりと、両面で見ることがあるのですが、被告人の記者会見を検事の目で見ていて、この人が犯人という心証も、犯人ではないという心証も、どちらも生じませんでしたね。逮捕後、1年ちょっとが経過していて、その間に、被告人にも様々な情報が入ってきて、話す際にも逮捕後の情報が大きく反映されていたことがうかがえました。これが、逮捕直後の昨年2月当時に、被告人の語る姿、語る内容に接することができれば、また違った印象があったのかもしれません。

身柄の問題については、既に本ブログでもコメントしましたが、刑事訴訟法が、1審判決前の未決の被告人については保釈を権利としつつも「罪証隠滅の恐れ」が偏重されすぎているが故に、保釈されるべき被告人がずるずると勾留される現状が、本件では露呈したと感じています。刑事訴訟法89条で権利保釈の除外事由になっている罪証隠滅の恐れを、少なくともその具体性、蓋然性を要件とするような方向で改正しないと、日本の刑事司法は中世並みだと言われても反論できないでしょう。シャラップと言って笑われて済むような小さな問題でもありません。

被告人の有罪、無罪を即断はできませんが、報道されている証拠関係、検察官証拠構造にも疑問がある、被告人が犯人という心証も取れない現状で、どこかの軽率な新聞のように「解決」などと早とちりできるものではなく、慎重に今後の公判を見なければならないと思いますし、検察官請求証拠が全部同意で取り調べられても保釈を認めず高裁で決定を覆されるような、審理を担当している裁判体の、検察に寄り添っているようにも見える姿勢にも注視しなければならないだろうと感じています。

引用:2014-03-06 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

検察庁の強力な味方であることが多い東京高裁ですら是認できなかった保釈却下決定、ということになると思います。/落合洋司弁護士

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http://mainichi.jp/select/news/20140304k0000e040247000c.html

東京高裁(三好幹夫裁判長)は4日、被告側の保釈請求を却下した東京地裁決定を取り消し、保釈を許可した。

一般的に、裁判所は、否認事件の場合、検察官立証が終了するまでは、罪証隠滅の恐れを理由に保釈を許可しないことが多いですね。そうであるからこそ、保釈になりたいがために、同意したくない証拠に泣く泣く同意する「人質司法」の弊害が生じてきます。組織犯罪のような特殊な事件を除き、一般人が「関係者への働きかけ」などそうそうできるはずがないのですが、裁判所は、その辺を検察官の言いなりで安易に認定してなかなか保釈を出そうとしない傾向は今なお根強くあります。

では、検察官立証が終了すれば保釈になるかというと、その場合が多いとはいえ、時々、本件のように、検察官立証が終わっても「まだ罪証隠滅の恐れがある」として、ずるずると勾留されることもあります。結局、罪証隠滅の恐れということを抽象的に見て過度に気にし始めればきりがないわけで、さすがに、今回は、抗告を受けた高裁が、裁量逸脱と見て原決定を取り消し保釈を認めたということでしょう。検察庁の強力な味方であることが多い東京高裁ですら是認できなかった保釈却下決定、ということになると思います。

ただ、1000万円という保釈保証金は、伝えられるような被告人の生活状況から、高額に過ぎるように感じられます。

今後は、被告人と弁護人の打ち合わせもしやすくなって、どこまで充実した反証ができるかが焦点になると思います。

追記:

検察官が特別抗告したそうですが、こういった身柄の問題で、検察官が特別抗告までするのは、異例中の異例でしょう。私は、この世界に入って四半世紀たちますが、高裁で保釈許可になった被告人について、検察官が特別抗告までしたという話を聞くのは初めてです。それだけ、この事件への、保釈による影響を危惧しているのだろうと思いますが、立証に自信がないのだろうか、法廷で自信ありげに振る舞っている割には、えらく弱気だな、とも感じますね。

引用:2014-03-04 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」

誰にとっても無益な裁判が、これ以上引き延ばされないことは、喜ばしい。しかし、釈然としないのは、検察やメディアの対応である。/ジャーナリスト江川紹子

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江川 紹子 | ジャーナリスト
2014年2月15日 15時31分

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国税当局が告発し、特捜検察が起訴した事件として初めて、1審控訴審ともに無罪判決が出ていた八田隆さんに対し、東京高検は14日に上告断念を発表。八田さんの無罪は確定した。

誰にとっても無益な裁判が、これ以上引き延ばされないことは、喜ばしい。

しかし、釈然としないのは、検察やメディアの対応である。
上告断念でも呼び捨て
上告せずの高検発表上告せずの高検発表

東京高検が発表した「次席検事コメント」は左の写真のような代物。タイトルは「八田隆に対する所得税法違反事件」だ。裁判所に新たな証拠を提出することも認めてもらえないほどの無謀な控訴をし、一審よりさらに踏み込んだ無罪判決が出た事件である。謝罪があってしかるべきところを、なお「八田隆」と呼び捨てる、高飛車な”お上感覚”には唖然とする。
名誉回復に鈍感すぎる報道

多くの新聞は、この結果を報じたが、ほとんどがベタ記事か活字の小さい短信扱い。理解できないのは、朝日新聞、東京新聞、日経新聞、共同通信が、八田氏の名前を匿名としていたことだ。告発、起訴などを実名で報じたからには、その人に対する刑事訴追は無罪が確定して終わったことは、名前を明らかにして伝え、名誉回復を図るべきではないだろうか。ましてや八田氏は、匿名報道を望んではいないのだ。
匿名で無罪確定を報じる朝日、日経、東京新聞(左上から時計回りで)匿名で無罪確定を報じる朝日、日経、東京新聞(左上から時計回りで)

共同通信の場合、八田氏が告発された時に、50行近い記事を配信した。「国税局は悪質な所得隠しと認定」としたうえで、「八田元部長は国内に住んでいたが、強制調査(査察)に乗り出した国税局が告発する前にカナダに出国した」など、あたかも告発逃れのために移住したような印象を与える記述もあった。さらに、起訴時には英文の記事も配信している。その影響で、八田氏は海外で決まっていた再就職を取り消された。ならば、2度にわたる無罪判決と今回の無罪確定も、英文記事できちんと報じるべきだろう。検索してみても、無罪判決や無罪確定を英文で配信した記事は見つからなかった。このままでは、国際社会の中では八田氏はいつまでも脱税犯のままだ。

無罪確定の記事を掲載しなかった毎日新聞の対応は、論外と言うほかない。同紙電子版で八田氏の名前で検索してみても、無罪確定の記事は出てこない。無罪判決は、大きな節目ではあっても、刑事事件としてはまだ途中経過。起訴を報じた事件で、無罪確定が発表されたのに、きちんと結末を報じないのは無責任のそしりを免れない。

マスメディアは、報道された者の名誉回復に鈍感すぎる。逮捕や起訴などでの実名報道を続けていくからには、今回のように無罪となった場合は、判決時、そして確定時と、手厚く名誉回復の報道をしていくべきだ。
国税も検察もなぜ立ち止まらなかったのか

それにしても、国税当局や検察当局は、なぜ、もっと早くに立ち止まることができなかったのだろうか。

この事件は、八田氏がかつて勤めていたクレディ・スイス証券の日本法人で起きた、集団申告漏れだ。税務調査の対象となった約300人が自社株やストックオプションで受け取った賞与を正しく申告しておらず、約100人が無申告だった。同社では、現金で支給される給与は源泉徴収されていたため、賞与についても源泉徴収されていると思い込んでいた社員がこれだけいたのだ。税務当局は、それぞれに修正申告をさせ、会社を指導して複雑でわかりにくい仕組みを改めさせれば、それでよかったのだ。そうすれば、八田さんは今も、国際的な金融マンとして大いに活躍し、毎年億単位の納税をしていただろう。
高裁判決を受けて満面の笑みの八田さん高裁判決を受けて満面の笑みの八田さん

にもかかわらず国税当局は、八田氏1人に、脱税の故意があったと決めつけ、告発した。これによって、八田氏は職を失い、国は1人の高額納税者を失った。1人の人間の人生を狂わせると共に、貴重な財源を潰した国税当局の責任は大きい。

東京地検は、十分証拠の精査をすれば、不起訴の選択ができたはずなのに、無理やり起訴。一審で無罪判決を受けた後も、冷静に考えれば、控訴しない道を選べたはずなのに、あえて控訴した。このため、八田氏は捜査や裁判に4年もの間、縛り付けられることになった。

何度も立ち止まる機会はあったのに、国税当局も検察当局も、それをしなかった。いったい、それはなぜなのか。なぜ、適切な判断ができなかったのか。

八田氏が、それを知りたいと思うのは当然だろう。しかし、冒頭に書いたような検察の対応では、検察自身がそれを検証し、八田氏の疑問に答えると共に、教訓として後に生かしていく、ということも期待できそうにもない。
国賠訴訟を起こすにも負担が…

この問いに対する答えを探すため、八田氏は、国家賠償訴訟を起こすことを考えている。今のところ、それしか道がないからだ。

同じような思いで、大阪地検特捜部に逮捕・起訴された村木厚子さんが起こした国賠訴訟は、国側が3770万円の賠償請求を受け入れる「認諾」をしたために、真相解明という点では不発に終わってしまった。八田氏の裁判は、国がこういう姑息な手段に出られないよう、高額な請求額になるだろう。国税や検察の誤った判断によって彼が失ったものを考えても、それは当然だろう。

だが、そうなると裁判を起こすための印紙代も高額になる。たとえば3億円の裁判を起こそうとすれば、90万円以上を支払わなければならない。4億円だと120万円を超す。加えて、代理人弁護士への報酬も必要になる。

冤罪の被害者が、このような事態に自分が巻き込まれた原因を知ろうとすると、なぜ、これほどの負担を強いられるのか。

これもまた、釈然としないことの一つである。
江川 紹子

ジャーナリスト

神奈川新聞記者を経てフリーランス。司法、政治、災害、教育、カルト、音楽など関心分野は様々です。

引用:無罪確定。されど…(江川 紹子) – 個人 – Yahoo!ニュース

裁判所とゆうのは、人に指示したり、命令したり、制限したり、服従させたりするのが、本当に好きな役所だにゃ。/ジャーナリスト江川紹子

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裁判所とゆうのは、人に指示したり、命令したり、制限したり、服従させたりするのが、本当に好きな役所だにゃ。

— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 2月 5

組織の中で常に干渉されている職員は、今度は裁判所を利用する国民を干渉、支配しようとするのだろうにゃ。/ジャーナリスト江川紹子

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組織の中で常に干渉されている職員は、今度は裁判所を利用する国民を干渉、支配しようとするのだろうにゃ。@tanakah

— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 2月 5

裁判員が、誤ることのない、無謬な存在であるかのように過剰に奉ってしまうことは、裁判員のためにも国民のためにもならないのではないか/落合洋司弁護士

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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140125/trl14012517580001-n1.htm

決議は、東京高裁が昨年6月と10月、一審裁判員裁判の死刑判決を破棄し、無期懲役としたケースを「裁判員制度の否定」と批判。「一般市民の感覚を反映した量刑判断を軽々に覆すべきではない」と指摘した。

昔、法学部で憲法を勉強し始めた頃、国民の代表者からなる国会で成立した法律が、なぜ、民主的基盤を持たない裁判所に与えられた違憲審査権で無効化されるのか、民主主義に反するのではないか、といった素朴な疑問を持ったものでした。

その後、勉強する中で、裁判所というのは「法原理機関」であり民主主義を守るためにその法原理性を発揮すべき立場にある、特に、少数者の人権や民主主義を支える表現の自由のような権利を守るためには積極性を発揮しなければならない、といった考え方を学ぶようになって、疑問がやや解けたような気がしたものでした。

裁判員制度の趣旨、意義からは、その判断は十分に尊重されなければならないと思いますが、人の生命に関わる死刑という究極の刑罰に関し、裁判員の判断が重すぎて不当であると上級審の裁判官が判断すれば(その前提として従来の裁判例や量刑事情の認定などにつき慎重な検討が必要であることは当然ですが)、そこは一種の安全弁のような役割を果たさなければならないのではないか、と思います。人の命は、社会を支える根源的な存在であることに思いが致されなければならないでしょう。

裁判員が、誤ることのない、無謬な存在であるかのように過剰に奉ってしまうことは、裁判員のためにも国民のためにもならないのではないか、と感じます。

引用:2014-01-27 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
「裁判員の判断尊重を」犯罪被害者の会が決議 – 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 (id:yjochi / @yjochi)

所長代行とすれ違ったので、挨拶した。なんか警戒されてる感じだったが、気のせいだろう。笑/落合洋司弁護士

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所長代行とすれ違ったので、挨拶した。なんか警戒されてる感じだったが、気のせいだろう。笑 (@ 東京地方裁判所) http://t.co/IvfP8r6AHI

— 落合洋司 (@yjochi) 2014, 1月 9

絶望の裁判所って、直球ど真ん中みたいな、すごい題名だ。笑/落合洋司弁護士

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絶望の裁判所って、直球ど真ん中みたいな、すごい題名だ。笑

— 落合洋司 (@yjochi) 2014, 1月 9

勝訴したら希望の裁判所、敗訴したら絶望の裁判所、という本じゃないだろう。笑/落合洋司弁護士

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勝訴したら希望の裁判所、敗訴したら絶望の裁判所、という本じゃないだろう。笑

— 落合洋司 (@yjochi) 2014, 1月 9